超越的に長切れする鋏の製作!・・どんな材料を使えば良いのか?
 
 鋏を長切れさせるポイントは何か?まず単純に考えたら磨耗しにくい材料で作ることだ。

その条件を列挙してみよう。

@耐摩耗性が高い素材であること。 A高い硬度に熱処理出来ること。
 
 この2つが考えられるが、OKAMIYAのハイテク鋏は上刃と下刃が交差して接する

調子が強いのでステライトなどの軟質素材はエッジが変形しやすいので不向きである。

故に高温で熱処理して一定以上の硬さを得られる鋼材が望ましい。
 
 一方切れ味を考慮すると組織が細密でムラのないものが良い。

また調子を整えることを考慮すると一定レベルの靭性も必要となる。

さらにコバルトやその他の磨耗に強くなる元素がバランス良く含有する鋼材が望ましい。

そこで選ばれたのが腐食に強い高合金の粉末刃物用鋼材だった。

  驚異の熱処理効果・・超越的高硬度HRC65を達成
 
 粉末刃物用鋼材が採用された理由に高炭素であったこともその一つだった。

これは焼入れ条件が整えば高い硬度の材料で鋏の製作が可能になるのだ。

しかし業界常識では硬度がHRC60以上になると鋏の材料としては不向きと

されてきた。理由は・・・。

@調整の工程で折れやすい。A良い刃が付かずブツ切れする。

 しかし耐摩耗性で比較すると素材の違いよりも硬度を高くする方が桁違いの

勝れた材料になることは実験データーでは証明されている。

それ故に超越的に長切れする鋏製作にはどうしても譲れない条件だ。

そして十数年の研究努力を積み重ねた結果、遥かに常識を超越したスーパー

硬度HRC65と言う、信じられないような材料の鋏の製作に成功したのである。




追記・参照

令和2年、
技術超密波刃WPが開発され別次元の技術が拓かれました。






HRC硬度
OKAMIYAハイテク鋏の鋼材を解明する☆
鋼材の硬度比較表
☆鋼は熱処理技術の違いで・・・☆ケタ違いの超スーパー鋼材となる!

 知られざる特殊熱処理窯の使用とサブゼロ処理は他社に無い唯一の技術!